vCloud Director 10.0 ④ 組織及び組織vDCの作成
前回までの記事は以下から。
vCloud Director 10.0 ①インストール (プライマリ)
vCloud Director 10.0 ②インストール (スタンバイ)と公開アドレス
vCloud Director 10.0 ③ vCloud Director へのvSphereリソースの登録
前回まででインストールからvSphereリソースをIaaS基盤として利用する為のリソース登録までが完了しました。今回はリソースを利用する為の組織の作成方法をご紹介します。主な項目は以下の2項目です。
・組織の作成:組織固有のUIの作成
・組織vDCの作成:組織に紐づけたVirtual DataCenter(以下組織VDC)の作成。
まずは組織の作成からご紹介します。
①左ペイン「組織」から「新規」をクリックします。
②「組織名」「組織の完全な名前 」を入力し、「作成」をクリックします。組織名は変更不可でテナントアクセス時のURLに表示されます。例、https://vcdfqdn/tenant/組織名組織の完全な名前は変更可能でエンドユーザのポータル上に表示される名前です。
③組織の作成は以上です。組織が正常に作成された事を確認する為に「名前」をクリックします。
④テナントの情報が表示されます。「テナントポータル」をクリックします。
⑤テナント固有のUIへのアクセスが行えました。現時点では組織を作成しただけで組織で利用できるvSphereリソースの割り当てを行っていない為、「使用できるデータセンターがありません」と表示されています。
続けて組織vDCの作成を行います。
①左ペイン「組織VDC」から「新規」を作成します。
②名前に「任意の名前」を入力し、組織VDCを有効にしますに「✔」を入れ「次へ」を入力します。
③割り当てる組織を選択し、「次へ」をクリックします。今回は前段で作った組織を選択します。
④利用するプロバイダVDCを選択します。
vCloud Director 10.0 ③ vCloud Director へのvSphereリソースの登録
⑤割り当てモデルを指定します。今回は「割り当てプール」を選択し、「次へ」をクリックします。各割り当てモデルのざっくりとした説明は以下の通りです。
・割り当てプール:リソースプールのshare方式での割り当て。
・重量課金:仮想マシン単位での予約方式。
・予約プール:リソースプールを丸ごと予約する方式での割り当て。
⑥必要に応じてリソースの割り当て値及び予約リソースを設定し、「次へ」をクリックします。今回は割り当てプールを選択した為、割り当てたリソースの~%までは予約される。という考え方です。
⑦利用するストレージポリシーを選択します。3Tir構成の場合はデータストアとストレージポリシーをタグ付けで紐づけないと利用ができません。シンプロビジョニングはデフォルトではオフです。今回は管理者用の組織の位置づけの為、オンにしました。「次へ」をクリックします。
⑧トランスポートゾーンを選択し、「次へ」をクリックします。
⑨設定値を確認し、「完了」をクリックします。
⑩組織VDCが作成されました。
⑪テナントポータル画面には利用できる組織VDCが表示されました。vSphere上から見ても正常に値が入っています。
⑫手順は省きますが割り当て方式を変えた組織VDCを追加した場合は上記の様に表示されます。組織及び組織VDCの作成は上記で完了です。
次回
vCloud Director 10.0 ⑤ テナントへのNSXEdgeの導入とサービスの構成